ソキア トータルステーションiM-107F 転倒による点検依頼

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本日は転倒してしまったトータルステーションの点検依頼です。

ソキアトータルステーションiM-107F

一見転倒したと思えないほど外観はキレイです。

本体右側に少々傷がついている程度です。

これくらいは大した事ないんじゃないか?と思われる方もいるかもしれません。

 

しかし、測量機が精密機器であることを忘れてはいけません。

お客様は、大事をとって点検してほしいと依頼されてきました。

衝撃が加わってしまった場合、外観に異常がなくても

・視軸(見ている方向)

・光軸(レーザーの飛んでいる方向)

・チルト(気泡管)

・横軸(望遠鏡部を支える軸)

がズレる可能性があります。

 

早速検査をしてみました。

Vオフセットと呼ばれる一般の方には入れないサービスモードです。

ES:横軸水平度 望遠鏡を支える軸が水平であるか

EL:視軸と横軸直角度 望遠鏡を支える軸に対して見ている方向が直角になっているか

上記の数値な場合、視軸と横軸水平度が1′16″と表示されています。

※ESの数値が0になっているのはすでに調整済みのためです。

当社はJSIMA(日本測量機器工業会)の適応区分に従って精度を調整いたします。

今回のiM-107Fの場合、視軸と横軸水平精度の許容値は10″以下となります。

したがって1′16″と言う数値がどの程度のものか一言でいえば「異常な数値」です。

転倒による衝撃で横軸がズレたと推測できます。

 

こうした検査を行った上でお客様に機器の状態と修理にかかる費用を

お伝えして、了承が得られたものについて修理を行っております。

今回は少し専門的なお話になりましたが何を根拠に業務をしているのかを

少しでも知っていただけたら幸いです。

次回は調整後の結果と光軸・距離の検査を載せたいと思います。

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